無事に出産を終えたら、新生児との新しい生活が始まります。今までの生活とは一変し、初めて起きることに戸惑い焦り驚き、バタバタと毎日が過ぎていくことでしょう。そんな慌ただしい生活の中、子供の成長に伴ってイベントもたくさんあります。お七夜から始まり、百日祝い、お食い初め、ハーフバースデーに1歳の誕生日。今回はその中でも“初節句”のイベントに焦点をあてて、初節句とはなにか、そもそもいつするの?、何をするのか、お祝いのお祝いの仕方やお返しをしない場合でも非常識ではないのかなどについて解説していきます。男の子と女の子で違う節句のお祝い。その意味をしっかり理解して、子供の成長を楽しみたいですね。
最終更新日:2023年3月23日
初節句とは?
初節句とは、生まれた赤ちゃんが初めて迎える節句のことです。
そもそも「節句」という言葉の意味ですが、これは日本の暦(こよみ)において、「季節の変わり目となる日」を指します。
季節の変わり目に、家族でお祝い御膳を囲んで子供の成長を祝い、健やかな成長を祈る行事なのです。
これは、生まれた赤ちゃんが男の子か女の子かによってお祝いする時期が違います。
生まれた赤ちゃんが女の子の場合、初節句は3月3日に行います。
「桃の節句」と呼ばれる女の子の節句の日。雛祭りと言われていますね。
旧暦の3月3日の頃は桃の花が咲く季節でもあり、また桃は魔除けの効果を持つとされてきたことが由来とされています。
ひな祭りに飾る雛人形には、厄を引き受ける役目があるため、災が降りかからず幸せな人生を送れるようにという願いが込められているのです。
男の子の場合は、5月5日の端午の節句に初節句をお祝いします。
こどもの日として祝われるこの日は、江戸時代から始まりました。
端午の端は“はじめ”という意味で、5月最初の午(うま)の日のことです。
それを午(ご)という文字の音が五に通じることなどから、奈良時代以降、5月5日が端午の節句として根付いていきました。
女の子の節句の日にはひな人形を飾るように、男の子の節句の日には、鯉のぼりを飾ったり、鎧や兜を飾ります。
これは、武家社会から生まれた風習で、身の安全を願って神社にお参りする時に、鎧や兜を奉納するしきたりに由来しています。
初節句はいつお祝いするの?
初節句は、男女で迎える日が違います。女の子の場合は桃の節句であるひな祭り、男の子の場合は端午の節句であるこどもの日に健やかな成長を願い、0歳~1歳までにお祝いをするのが一般的です。
例えば、赤ちゃんが2月生まれや3月生まれの女の子の場合、生後間もない時期に急いで初節句をする必要はありません。
同様に、4月生まれや5月生まれの男の子の場合も、初めて迎える初節句ではありますが、お祝いは翌年1歳になってからに延期しても問題ありません。
そうすることで縁起が悪くなるといったことでもないので、落ち着いてお祝いができる時にしたいですね。
翌年に延期することで、おねんね期だった赤ちゃんも、表情が豊かになり、お祝いの雰囲気もより感じることが出来るはずです。
初節句のお祝いの仕方
初節句のお祝いの仕方は、男の子と女の子とで違うようです。
一般的にどういうお祝いをするのか、日本で一般的に行われている初節句のお祝いのしかたを紹介します。
【女の子】
初節句のお祝いの仕方には、特別なルールやマナーはありません。
しかし昔は、祖父母や親戚などの身内がそれぞれに人形を贈り盛大にお祝いをするのが一般的でした。
またその中でも雛人形は、初節句の時に母方の祖父母が贈ると良いとされています。
それは、昔は雛人形が嫁入り道具のひとつとされていたことに由来しているようです。
母方が贈るという伝統には、そういった昔からのしきたりが影響しているようです。
しかし現代では、身内がそれぞれに人形を贈るような大々的なお祝いではなく、内々でお祝いすることも多くなりました。
先ほども説明した通り、娘の厄を引き受ける身代わりとなってくれる雛人形なので、例えば長女、次女と生まれた場合、使い回すことはありません。
二人目である次女や三女が生まれた場合にも、おろそかにせず、その子専用の雛人形や市松人形を贈るなどして、子供の無病息災をお祈りしましょう。
雛人形の他にも吊るし雛や名前旗を一緒に飾ると、より豪華になります。
【男の子】
男の子に贈られる5月人形も、母方の祖父母が用意するのが昔ながらの風習です。
結婚をすれば夫の家に入り、夫の両親と同居するのが当たり前とされていた時代は、離れて暮らす母方の両親が孫と娘の顔見たさに五月人形や鯉のぼりを用意して持参したという話さえあります。
しかしこちらは、地域によって昔ながらの風習が違うようで、父方の祖父母が用意するのが当然という考え方の地域も存在します。
勝手に決めると今後の人間関係にも影響しかねない大きな買い物になるので、準備する前に両親や祖父母と相談して用意するのが望ましいですね。
また、雛人形や市松人形と同様に、五月人形も2人目である次男や、三男が生まれた場合にもお子さんもひとりひとりに新しい人形を贈ることが理想ですね。
ただし、女の子と違うところは、長男、次男、三男と生まれた場合は、同じ人形を足していくというよりも、長男が持っていない鎧兜などを足していくことが一般的なようです。
では、雛人形や兜は誰が買うとされているかというと 昔から、男の子にも女の子にも母方の祖父母がお祝いするとされていますが、最近では、パパママが自分たちで購入したり、父方の実家で準備するケースや両家で折半するケースなど多様化しているようです。
端午の節句では、ちまきや柏餅を食べると縁起がいいとされています。
生まれてすぐの赤ちゃんや小さいお子さんはまだ食べられないので、 大人や食べられる年齢の家族のみんなで食べながら男の子の健やかな成長をお祝したいですね。
初節句のお祝いにお返しは必要?
お祝いをしてくれた両親に対しての内祝いは、品物でお返しをする必要はありません。
身内でのお祝いですので、初節句をお祝いする食事会を開き、お祝い膳でお祝いしたり、親族みんなを呼ぶことでお返しとなります。
お返ししない代わりに、自宅に招く場合はちらし寿司などの料理のメニューやケーキでお祝いをすると良いでしょう。
レストランなどで食事会をひらく場合は、お祝いコースなどで祝福すると良いですね。
高価なお祝いをもらった場合には、帰りに手土産としてお菓子のセットを用意しておくのものお返しのやり方です。
桃の節句には桜餅と赤飯、端午の節句には赤飯と柏餅を贈るといった風習がある地域もあります。
お菓子に手書きの手紙で感謝の気持ちを書いておくとより気持ちも伝わるでしょう。
高価なお祝い金に対してのお返しですが、内祝いの一般的な“半返し”のルールは今回は気にすることはありません。
祖父母にとって、かわいい孫のこれからの健やかな成長が何よりもの楽しみのはずです。
また、雛人形や五月人形を購入しお祝いをしてくれた祖父母は、お返しを期待してお祝いをしてくれたわけではないので、ここはお祝いをありがたく頂いておくと良いでしょう。
その分、季節の変わり目ごとに帰省して孫の顔を見せに行ったり、一緒に旅行をする機会を作ってあげたり、孫と触れ合える時間をたくさん作ってあげると喜ばれそうですね。
お返しをする場合の基本的なマナー
子供の初節句のお祝いをしてくれた両親が遠方に住んでいる場合や、タイミングが合わずに食事会に来られなかった場合は、内祝いの品物を贈りましょう。
ここでは、初節句の内祝いを贈る場合の相場やタイミングを紹介します。
相場はいくら?何を贈れば喜ばれる?
初節句の内祝いを贈る場合は、頂いたお祝い金額の3分の1程度の品物を贈りましょう。
品物を贈る場合は、子供の写真や足形、手形が印刷された食べもののギフトが人気です。
お祝いをしてくれる人は、父方や母方の両親、つまり子供にとってのおじいちゃんおばあちゃんです。
儀式的に“お祝い”“内祝い”を贈り合うのではなく、感謝の気持ちが伝わる内祝いを贈りましょう。
節句内祝い用の名前入りギフト(名入れギフト)などには、写真や節句を迎えた子供の名前を印字することができる商品もあるので通販サイトなどを利用して、気持ちが伝わる品物を選びましょう。
食べ物など好きなものを選んでほしいという人には、カタログギフトがおすすめです。
カタログギフトの中には、エステや旅行など体験型のギフトもあるので、夫婦水入らずでゆっくりとした時間を過ごしてもらえそうですね。
カタログギフトだけだと味気ないという人には、初節句のお祝いの様子が分かる写真入りメッセージカードを添えたりするとより気持ちが伝わり、大変喜ばれるでしょう。
お返しするタイミングは?
初節句お祝いお返しはいつまでにするかは、出産や結婚の内祝いと同様に1ヶ月以内にお返しをしましょう。
桃の節句の内祝いの場合は3月下旬までに、端午の節句の内祝いの場合は5月下旬までにお返しをするのが好ましいでしょう。
内祝いの品物にかける熨斗(のし)は?
初節句など子供の成長に関わる行事に使用するのしの水引は、「何度でも繰り返されても良い」とされており、“蝶結び”ののしを使用します。
表書きの書き方については、初節句お返しのしの表書きに「内祝」もしくは「初節句内祝」の内容を書き記し、のしの下には、子供がもらった祝儀のお返しということで子供の氏名のみを書きます。
初めての節句は、一度きりのイベントです。
通常は、一度きりのイベントに使う場合は婚礼関係や快気祝いに使用される“結び切り”の水引を使用するケースが多いのですが、初節句の内祝いには蝶結びを使用します。
初節句の表書きを書く時、出産内祝いのときのようにふりがなを書く必要はありません。
のしの掛け方については、包装紙の外側から掛ける“外のし”と内側に掛ける“内のし”がありますが、お祝いへのお返しということで内のしで問題ないでしょう。
初節句のお祝いに人気のギフトベスト5
子供の成長を願って贈る初節句のお祝い。
ここでは、初節句のお祝いに品物を贈ろうと考えている人におすすめしたい人気ギフトを、ランキング形式で紹介していきます。
これからの成長を見守るのに欠かせないアイテムやお部屋に置いておくだけでも画になるアイテム、おすすめのギフトがランクインしています。
お気に入りのアイテムを見つけて、初節句のお祝いをしましょう。
【第5位】ベビーシューズ
第5位は、1歳前後で必要になるベビーシューズです。 少し大きめのサイズをプレゼントとして選んでおけば、必要な時におろしてもらえますね。 ここで注意したいのが、子供の足のサイズは子供によって違うということです。
一般的には歩き始めるのは12cmですが、すでにサイズオーバーしている場合もあります。
確認できるのであれば事前に確認しておきましょう。
両親の手で作ってあげるベビーシューズキットは、世界でひとつだけのベビーシューズを贈ることができます。 我が子の歩く姿を想像しながら、丁寧に時間を掛けて糸を紡いでいけるのは両親にとっても嬉しいですね。
【第4位】木製玩具
第4位は、子供に人気の木製玩具です。
子供の日の男の子の初節句には、乗用玩具や車のおもちゃが人気です。
「木のおもちゃは意外と長く遊んでくれる」と口コミも評判です。
ひとり遊びでも兄弟やお友達と一緒でも、働く車がモチーフのおもちゃは男の子におすすめです。
【第3位】積み木
第3位は、KIDEAのキュートなトイ・ストーリーのバランスゲームです。
1.5歳から遊べる積み木のおもちゃ。
成長に合わせた変化を促してくれる大人気商品、木製玩具「KIDEA」のバランスゲームです。
高品質なブナ材に安全な塗料でペイントされているので、安心して遊ばせる事ができるKIDEAの積み木。
安心出来るおもちゃはママにとっても嬉しいですよね。
男の子に人気のトイ・ストーリーは、初節句祝いにはピッタリのデザインでしょう。
創造力や表現力を引き出してくれる可愛い積み木は赤ちゃんにもママにも喜んでもらえるギフトです。
【第2位】ままごとセット
対象年齢が3歳と少し高めですが、木製玩具は口に入れても安心なので初節句のお祝いにも人気です。
対象年齢になった時に両親から渡してもらえるように少し早めに贈るものいいでしょう。
大人のまねから始まるままごとは、象徴遊びや役割的遊びと言われ、社会性を育て成長していく子供にとって大切な遊びになります。
色付けされている塗料は安全基準を満たしたものを使用しているので、万が一口に入れても安心です。
【第1位】コンパクトな節句人形
初節句祝いで人気のアイテムが、コンパクトな節句人形です。
高価な雛人形や五月人形は、祖父母からお祝いとして頂いたり両親が用意している場合も多く、また高価なお祝いは予算オーバーにもなるのでギフトとして難しいですよね。
部屋の棚の省スペースに飾っておけるコンパクトな節句人形なら、玄関やリビング、寝室に飾っておけるのでもらって嬉しいギフトでしょう。
KIDEAの節句人形なら木製なので万が一子供の手が届いても安心ですね。
子供の健やかな成長を見守ってもらおう
初節句は、赤ちゃんが生まれて迎えるビッグイベントのひとつです。
赤ちゃんの健やかな成長を願って、パパやママの両親、祖父母がお祝いをしてくれるでしょう。
初節句のお祝いには、着物などの和装を着せてスタジオマリオ、スタジオアリスなどの撮影スタジオで記念フォトを撮るという人もいるでしょう。
フォトスタジオでドレスや金太郎など初節句にあった衣装をレンタルして撮影するといい記念写真になりますよ。
家に招待してそれぞれの両親や祖父母が集まる機会になる場合には、どのように挨拶をすればいいのか、何をお返しすればいいのか悩むかもしれません。
しかし、そこに集まるみんなが願っていることは1つだけです。
それは、赤ちゃんが健康に幸せにこれからの人生を楽しんでほしいということ。
親戚一同が集まれば、何かと気を遣うことが多くなります。
恥ずかしくない立ち振舞をしようと力が入りすぎるかもしれません。
しかし何よりも「子供の成長をみんなでお祝いする」ということを頭において、家族みんなで健やかな成長を願い赤ちゃんを囲んでにぎやかに楽しむ日にしたいですね。