そもそも内祝いを直接渡さないのは失礼?
内祝いの郵送を考えている人のなかには、「そもそも郵送するのは失礼にならないのか」という不安を持つ人もみられます。
本来であれば、内祝いはお祝いをもらった本人に、直接渡すことが理想的だとされています。
特に、出産や結婚のお祝いをもらった場合などは、内祝いを渡す際に近況報告も兼ねられることから、相手に喜んでもらえるケースがあるのです。
ただ、直接渡せるのは良いことですが、なかには体調が崩れて直接内祝いを渡せない、どうしても都合が合わないというケースもみられます。
また、遠方でなかなか訪問するのがむずかしいという場合、無理をするとかえって相手に気を使わせてしまう原因にもつながるため要注意です。
このような場合は、無理をして遅くなってしまうよりも、内祝いを郵送したほうが失礼にならず、相手にも気を使わせずに済みます。
なお、内祝いを贈るタイミングはケースにもよりますが、お祝いをもらってから1週間~1カ月程度が目安です。
出産内祝いを渡す時期は、出産後1カ月程度が目安だとされています。
どんなに遅れた場合でも、2カ月以内が常識的だと考える人も多くみられるため、贈るタイミングには十分な注意が必要です。
相手に対して失礼になる内祝いの渡し方とは?
内祝いを贈る際には、さまざまなマナーがあります。
よく知らずに内祝いを渡してしまうと、知らず知らずのうちにマナー違反をしてしまうおそれがあるため、注意が必要です。
どのような渡し方をすると失礼になるのか、きちんと把握しておく必要があります。
まず、注意したいのは「友人や親などに頼む」という渡し方です。
お祝いをくれた親戚・友人などになかなか会う機会がなく、ほかの人がその相手と会うとなった場合に、「自分の代わりに内祝いを渡しておいて」と頼んでしまう人もいます。
しかし、内祝いは基本的に自分で直接相手に渡すのがベストであり、誰かに任せるのは避けたほうが無難です。
身内など、どんなに相手と親しい仲であったとしても、直接本人以外から渡されるのは良い印象を持たない人も多く、失礼になる場合があるため注意しましょう。
次に注意したいのが「すぐに内祝いを渡してしまう」ことです。
例えば、結婚祝い・子供の入学祝い・七五三や初節句祝いなどを相手から早めにもらった場合、内祝いをすぐに渡すのはかえって失礼になる場合があります。
内祝いはすぐに渡せば良いというわけではないため、注意が必要です。
結婚式・入学式・節句のお祝いなどが終わってから内祝いを渡すのがマナーだということを、頭に入れておきましょう。
また、「商品券やギフト券などを渡す」場合にも要注意です。
商品券やギフト券は相手が自由に好きなものを選べるため、内祝いとして喜ばれることも多い傾向にあります。
また金額が指定できるギフト券もあるので、予算にあった内祝いを贈ることができるので便利です。
ただ、商品券やギフト券は「金額がはっきりと相手にわかりやすい」のが特徴です。
金額がわかりやすいと、人によっては「失礼だ」と捉えられてしまうこともあるため、気を付ける必要があります。
このように、金額がわかりやすい内祝いは、「ほかの品物を添えて贈る」のが肝心です。
商品券やギフト券などを贈る場合は、必ずお菓子類など何かほかの品物を添えて一緒に渡すように心がけましょう。
さらに、内祝いは「値段の高いものは避ける」のもポイントです。
高額な内祝いを選んでしまうと、失礼になってしまう場合があります。
特に、会社の上司など目上の人から高額なお祝いをもらった場合は要注意です。
例えば、一万円をもらった場合、3000円~5000円のお返しが相場とされています。
同額程度のものは避け、3分の1程度を目安に内祝いを選びましょう。
内祝いを郵送するのは実はメリットも多い
内祝いを郵送するとさまざまなメリットがあります。
たとえば、「多忙な人でも時間をかけずに済む」のも、内祝いを郵送する大きなメリットです。
内祝いを直接手渡すとなると、自分だけではなく、相手にも時間をとってもらうことになります。
相手が仕事やプライベートなどで多忙な人の場合、郵送をしたほうがスケジュールを拘束されず、時間をかけずに済むと喜ばれることがあるのです。
あらかじめ相手に希望を聞いておけば、指定した時間に内祝いを届けることもできます。
また、購入と同時に相手に内祝いを発送してくれるオンラインショップを利用すれば、「自由に品物を選べる」というメリットがあります。
結婚後や出産後は何かと忙しく、「ゆっくりと内祝いの品物を買いに出かける時間がない」という人も多いのです。
その点、オンラインショップなら空き時間を利用して、豊富な選択肢のなかから、好きなものを自由に購入できます。
どの品物を贈ればいいのかわからないという方は、内祝いに選ばれる定番商品や売れ筋の人気ランキングを参考にしてみると品物選びもスムーズに行くでしょう。
また、スイーツ・タオル・ドリンクなど、オンラインショップなら豊富なジャンルの品物が揃っているため便利です。
なかには送料無料の商品も多く、お得に内祝いを用意することができます。
またさまざまな店に足を運ばなくても、商品をじっくりと比較して購入を決められることや、オンラインショップは「重さや大きさに関係なく品物を購入しやすい」のもオンラインショップで内祝いを手配することの魅力です。
重かったり大きかったりする品物の場合、どうしても持ち運ぶときのことが心配になるものです。
オンラインショップであれば相手宅に直接届けてくれるため、重さのあるものや大きなものでも、運ぶときのことを考えず、ストレスフリーに品物を選べます。
内祝い専門の通販サイトでは、カタログギフトが大変人気の商品です。
なかでも配送料がお得な送料無料のカタログギフトは、内祝いを直接郵送する際にもおすすめです。
出産の内祝いで人気が高いのは、赤ちゃんの名前を刻印できる「名入れ」商品です。
有名店のスイーツやパッケージに名前が入っていますが、食べ物など消えてなくなるものですので相手に気を遣わせる心配もありません。
また、なかには好きなデザインの包装紙が選べるオンラインショップもあります。
ポップなものやシックなものなど、品物や相手のイメージに合わせて包装紙を選ぶと、よりすてきな贈り物になるでしょう。
用途にあわせてかわいいラッピングをしてくれるショップもあるので、見た目にもこだわって内祝いを贈りたいという場合はギフトサービスが充実しているショップを選びましょう。
百貨店やデパートなどで、直接渡したい人の住所に郵送する手配をする場合、何枚も手書きで送り状を書かなければいけません。
時間もかかりますし大変です。
一方、オンラインショップで内祝いを直接郵送してもらうように手配する場合、スマートフォンに登録してある住所を引用して入力すれば複数の届け先でも簡単に手配することが出来るので、そういった面から見ても大変便利です。
内祝いを郵送する際には「内のし」が基本
相手に内祝いを贈る際に、重要になるのが「熨斗(のし)」です。
のしとは、もともと薄く伸ばしたあわびを干した「のしあわび」のことを指します。
長寿や繁栄を意味する縁起物でもあり、かつて貴重なあわびを贈りものに添えて、特別な贈りものであることを表していたことから由来しています。
また、水引とは、もともとは贈りものの包み紙を結ぶ紙ひものことで、目的に応じて色や本数、結び方が異なります。
慶弔どちらも本数が多い方が、格式と金額が上とみられており、現在では、紙やのし袋にのしと水引が印刷されたのし紙を使うことが一般的です。
内祝いののしの種類、掛け方など、以下の記事で詳しく説明しています。
のしは、感謝の気持ちを伝えるためにかけるものと言えます。
お見舞いなどの内祝いの場合、病気を延ばすと受け取る人もいるので、敢えてのしなしで渡す場合もありますが、手渡しではなく郵送をする場合も、内祝いとわかるように必ず「のしをつける」必要があるのです。
また、表書きをきちんと入れるように注意する必要があります。
表書きは引き出物の場合、「寿」とし、のし下には両家の名前を書きます。
結婚内祝いの場合、「内祝」もしくは「寿」と入れるのが基本です。
水引は、快気祝いやお見舞いと同様、紅白の結び切りを使用します。
固く結ばれ、ほどけないことから、主に婚礼関係の祝事に使用され、水引の数が10本なのは、“夫婦はふたりでひとつ”という意味で5本を二つに合わせたものを一組とするためです。
のし下に書く名前は、苗字のみか夫婦連名で入れるようにしましょう。
職場や友人への内祝いは、旧姓の方がわかりやすいという人もいるかも知れませんが、旧姓は「通称」となります。
なので、のしには新姓を書きましょう。
どうしても旧姓を書き記したい場合は、内祝いの品の中にメッセージカードを同封して、その文末に旧姓を書きましょう。
内祝いを郵送する場合は、差し出し人欄に書くと良いですね。
子供の内祝いの場合は、「出産内祝」「入学内祝」などと入れます。
水引は、紅白蝶結びを使用します。
花結びとも言われるこの結び方は、季節の挨拶であるお中元やお歳暮など、何度でも繰り返したいという意味で、簡単に結び目がほどけて結び直せる蝶結びの水引を使用します。
なお、子供の名前もフルネームで入れるのがポイントです。
出産内祝いの場合はふりがなも入れておくと、よりわかりやすく丁寧な印象になります。
用途別ののしの書き方や水引の使い分けについて、以下で詳しく説明しています。
また、のしには内のし・外のしなどの種類があるため、選び方には注意が必要です。
内祝いを郵送する際は「内のし」を選び、包装紙の内側にのし紙をかけてもらいましょう。
オンラインショップで内祝いを用意する場合は、注文時に「内のしで」としっかり指定しましょう。
万が一、外のしを選んでしまうと郵送中に紙が破れたり、汚れたりしてしまうおそれがあります。
夫婦世帯の宛名は連名?それとも本人のみ?
内祝いの贈り物を決めて、いざ相手に郵送しようとしたときに、問題となるのが「送り先の書き方」です。
内祝いを独身の友人・知人に郵送する場合は、本人の名前だけ書けば問題ありません。
しかし、既婚の友達・知人に郵送する場合は、宛名の書き方が異なるため名前の書き方には注意が必要です。
この場合、理想的なのは「夫婦連名で宛名を入れる」ことだとされています。
ただ、オンラインショップで内祝いを購入した場合、システムの関係などで1名しか宛名が入らないという場合もあります。
1名しか宛名が入らない場合は、「世帯主の名前」を入れるのが一般的です。
内祝いを郵送したい人が妻側であっても、夫の名前のみにするケースが多くみられます。
夫婦の宛名の印象は個人差があり、なかには「夫の名前だけはおかしい」と考える人もいますが、既婚者の場合は家と家の付き合いという考え方をする人が多い傾向です。
郵送するときにはメッセージカードを添えよう
直接相手に内祝いを渡せない場合は、手紙やお礼状を同封したり、メッセージカードを添えると感謝の気持ちを伝えることができます。
そのまま内祝いの品物だけを相手の自宅に送ると、どこか冷たい印象を与えてしまうことがあるため、注意が必要です。
せっかくお祝いをしてくれた相手のためにも、品物だけではなく、メッセージカードで「ありがとう」の気持ちを伝えるのが大切です。
メッセージカードは手書きでも作成できますが、どうしても手間がかかってしまいます。
特に、内祝いを郵送する数が多いと、そのぶんメッセージカードを手書きで作るのが大変になります。
このようなときは、オリジナルのメッセージカードを内祝いの品物に添えて郵送できるオンラインショップを利用すると便利です。
オリジナルカードといっても、全文を考える必要はありません。
用途に合わせてテンプレートを用意してくれているので、自分の言葉を付け加えて自分だけのメッセージカードを作ることもできます。
文章を考えられない場合は、例文が入った既製カードがある場合もあるので聞いてみると良いでしょう。
結婚式や生まれた赤ちゃんの写真を入れると、感謝の気持ちもより伝わります。
特に両親や祖父母など、親族からの出産のお祝いへのお返しに、生まれた赤ちゃんの写真が入ったメッセージカードを添えて贈ると、 カードを部屋に飾ってもらえたりと、とても喜ばれることでしょう。
こうして写真や文章を自由に決められるメッセージカードなら、オリジナリティがあり凝った印象で受け取った相手にも喜んでもらえます。
また、宛名に1名しか名前を入れられず困っている場合にも便利です。
メッセージカードなら2人の名前を入れておくことができます。
職場の同僚など複数人からのお祝いは、1人あたりのお祝いの金額が1500円程度ということも珍しくありません。
ですので内祝いが500円程度となり、のしをかけることができない場合があります。
そんなときにも、内祝いの品物にメッセージカードを添えて渡すだけで、お祝いへの感謝の気持ちや内祝いとして贈るということが伝わるので、メッセージカードは利用したいですね。
なお、メッセージカードの文章を考える際は、注意すべきポイントがあります。
それは、「お返し」という言葉を使用しないことです。
なぜなら、お返しという言葉は義務的な印象を与えやすくなるためです。
失礼にならないよう、言葉選びには注意しましょう。
メッセージカードを作成するときは、「もらったものへの感謝の気持ち」「相手を気遣う言葉」などを盛り込むのがポイントです。
また、出産内祝いの場合は、「子供の名前・性別・由来」などを盛り込むと良いでしょう。
内祝いを郵送する場合で注意したいことは?
内祝いを郵送する際は、いくつかの注意点があります。
まずは、食べ物を郵送する場合は「日持ちを意識する」ということです。
内祝いとして、お菓子などの食べ物を選ぶケースも多くみられます。
ただし、食べ物には賞味期限があるため、郵送する際には注意が必要なのです。
なぜなら、相手がすぐに内祝いを受け取れない場合があるためです。
相手によっては、仕事の出張や何らかの事情などで長期間家を空けており、なかなか品物を受け取れない可能性もあります。
こうした場合に、肉や魚などのナマモノや日持ちしない食べ物を郵送してしまうと、相手の手元に渡ったとき、賞味期限が近かったり過ぎてしまったりするリスクが生じるのです。
相手に喜んでもらうためにも、食べ物は日持ちするものを選ぶのが大切です。
具体的には、アイスクリームなどの賞味期限が定められていない食べ物を選ぶと良いでしょう。
お菓子なら、賞味期限が長い傾向にあるチョコレート・焼き菓子・和菓子や洋菓子・おせんべいなどを選ぶのも一案です。
飲み物は紅茶やコーヒーも喜ばれそうですね。
反対に、避けたほうが良い食べ物には「果物類」が挙げられます。
果物類は傷みが早い傾向にあるため、郵送は避けたほうが無難です。
食べ物以外では、おしゃれな食器も大変人気があります。
郵送で贈る場合、重さの心配をする必要がないので検討してみると良いでしょう。
また、時間指定で郵送をする場合は、「相手の迷惑になるような時間帯は避ける」のが基本です。
夜間や早朝などは相手の迷惑になるおそれがあるため、それ以外の時間を指定して郵送しましょう。
ただ、人によってライフスタイルは大きく異なります。
それぞれ都合の良い時間帯は違うため、可能であれば郵送前に電話やメールで「連絡を入れておく」と安心です。
ヤマト運輸やゆうパックは、日時や時間を指定することが可能です。
あらかじめ一報入れておき、都合の良い時間帯を聞いておけば、相手も荷物が届くことを考慮してスケジュールを組めます。
また、何らかの事情で荷物が受け取れなくなった場合にも、荷物が届くことを知っていれば、スムーズに対応しやすくなるのです。
相手にスケジュール面での負担をかけないよう、郵送を決めたら一報入れるように心がけましょう。
さらに、「余裕を持って準備しておく」のも、内祝いの郵送で注意したいポイントといえます。
結婚・出産の後などはやるべきことも多く、何かと忙しくなりがちです。
忙しく過ごしていると、いつの間にか「1カ月以上経過していた」というケースもあります。
内祝いは遅くとも2カ月以内に贈るのが常識的だと考える人も多いため、要注意です。
時間が足りずにバタバタと焦ってしまわないためにも、余裕を持って準備を行う必要があります。
なお、付き合いのある人が多い場合、時間のあるときに名前・住所・連絡先を記入したリストを作っておくと便利です。
リストを作っておけば品物の決定後、内祝いをスムーズに郵送できます。
また、リストのなかで内祝いを郵送した人にチェックをつけておくと、うっかり郵送し忘れてしまうリスクを避けられます。
郵送でものし紙などマナーの基本は同じ
内祝いは直接相手に手渡しすることが丁寧で理想的です。
しかし、都合が合わない場合は、無理に手渡そうとして遅れてしまうよりも、郵送したほうが失礼にならない場合があります。
ただし、内祝いを郵送する場合は、お礼であることが伝わるようにきちんと配慮するのが肝心です。
のし紙やメッセージカードをつけ、感謝の気持ちを込めて内祝いを贈りましょう。