お正月に香典返しを贈ってもいいの?
香典返しは亡くなってから四十九日を過ぎてから贈るので、逆算するとお通夜や葬儀が11月頃になった場合に、年末からお正月に贈る時期を迎えることになります。
お正月は新しい1年の始まりを迎えたおめでたい時期です。
一般的には、香典返しがお正月の時期になる場合、その時期を避けて贈られます。
厳密に言うと、お正月の松の内が明けてから香典返しを贈る人が多いようです。
お正月に49日を迎えた場合の香典返しは?
上記で説明したとおり、お正月に49日を迎えた場合は、松の内が明けるのを待ってから香典返しを贈りましょう。
松の内とは、お正月に門松を飾る期間の事を指し、元旦から1月7日頃までの期間のことをいいます。
地域によっては1月15日頃までが松の内となるところもあります。
お正月や松の内は、おめでたい時期です。
そんな時期に香典返しという不祝儀の品物を贈ってもよいものか、確かに気になるところでしょう。
感謝の気持ちとして贈る香典返しを「縁起が悪い」と思われてしまったら元も子もありません。
一般的なマナーとしては、松の内の期間に香典返しを贈るのは避けたほうが良いでしょう。
香典返しは不祝儀に対するお返しの品物なので、お祝いの場に似つかわしくないものになります。
「いつもらっても一緒だから」とあまり気にしない人もいますが、年配の人の中には葬儀をイメージさせる贈りものなので、縁起が悪いと感じる人もいます。
お正月はよい1年になりますようにと願う、1年の最初のおめでたい行事であるので、香典返しを贈るのには配慮をした方が賢明でしょう。
松の内に贈る以外の香典返しの渡し方はあるの?
香典返しは、四十九日の法要を終えてできるだけ早く渡すのが一般的ですが、香典返しの時期が松の内の期間中となり、明けるのを待ってから贈ると、遅いと感じてしまう人もいるかもしれません。
松の内よりも早くお返しをしたいという人におすすめなのが、「即日返し」という贈り方です。
即日返しとは、葬儀や通夜の当日に香典返しを渡すことを指します。
葬儀や通夜の当日に香典返しを直接手渡しすれば、その日のうちにお返しを終えることができるので、香典返しまでに期間を開けたくないという人は、即日返しを検討してみましょう。
ここでひとつ注意したいのが、即日返しの場合はその日のうちにお返しをするので、頂いた香典の予想ができません。
一般的には、3000円程度の品物を用意してお返しをしますが、高額な香典を頂いた人へは、不足分を四十九日の法要が終えた後に改めて贈る必要があります。
高額な香典をしていただいた人へは、一旦お返しをしているので、松の内が明けるのを待ってから不足分をお返ししても、「遅い」と感じられることはないでしょう。
1月に贈る香典返しのおすすめの品物は?
冬の時期に香典返しを贈るなら、香典返しの定番であるお茶やコーヒーなどのあったかギフトが喜ばれます。
お茶は、法事の席でよく贈られる品物です。
お茶を飲まないという人でも来客用として出すことができるので、どんな人にも喜ばれるでしょう。
また、コーヒーもサッと飲めるスティックタイプや香りを楽しむことができるドリップタイプがあるので、相手の年齢や好みによって選ぶと喜ばれますよ。
コーヒーを贈る場合は、個包装されたものを選ぶと、好きなときに楽しむことができるので喜ばれますよ。
また、お菓子を贈るのであれば冬の季節に嬉しいチョコレート菓子やフィナンシェやマドレーヌなどのあったかい飲みものに合う焼き菓子を選ぶと良いでしょう。
チョコレートというと華やかなイメージがありますが、クッキーや焼き菓子であれば、香典返しとして贈っても問題はないでしょう。
寒い季節に頂くホットドリンクに合うお菓子は、冬に重宝される贈りものです。
郵送で贈るなら挨拶状を添えて送ろう
喪主が直接香典返しを持参して挨拶とあわせて渡す場合には、挨拶状は必要ありません。
また、通夜や葬儀の日に直接お返しをする即日返しの場合も必要ないでしょう。
香典返しに挨拶状が必要な場合は、香典返しの品物を郵送で自宅に届ける場合です。
その場合は、香典返しに挨拶状(お礼状)を添えて郵送するのがマナーです。
挨拶状には、直接渡せないことへのお礼を書きます。
一般的な手紙やハガキなどの簡易的なものではなく、形式ばったものを香典返しの品物に添えます。
松の内が明けてから香典返しを贈る場合、遅れる旨の一文を添えても良いでしょう。
以下の記事で、挨拶状の書き方や注意点について詳しく説明しています。
香典返しを渡す時期を理解して準備しよう
亡くなった人への想いから頂いた御香典に対して、四十九日の法要が無事終えた報告とその感謝の気持ちを込めて贈る香典返し。
お祝いや内祝いなどの慶事の贈りものとは違って、香典返しを贈るときにはより慎重に準備をしなければいけません。
贈る時期や贈るときのマナー、金額相場など、亡くなった人と寄せてくれた想いに対して敬意を払ってお返しをしましょう。
お正月というおめでたい時期にお返しをするのは気が引けてしまうかもしれませんが、しっかりと準備をして気持ちを込めて贈るでしょう。