内祝いを郵送するメリットとは
内祝いを渡す方法には、「相手に直接手渡しする」と「郵送する」の2つがあります。
直接会っていただいたお祝いのお礼を述べたいと思っても、さまざまな事情から郵送を選ぶ人は多いでしょう。
内祝いを郵送することは、贈るほうにとっても受けとるほうにとってもメリットがあります。
郵送するメリットとしては、主に次の3つの点が挙げられます。
・相手に渡すための時間をとらせずに済む ・遠方の相手でも気兼ねなく渡せる ・相手の配達希望時に合わせて贈れる
直接手渡しをする場合、相手に会う時間をとってもらう必要があります。
しかし、相手もこちらも働いていたり小さな子どもがいたりして、お互いの時間を調整するのが難しいことは多いでしょう。
また、ひとりやふたりならともかく、たくさんの人に内祝いを渡す予定があるときは、すべての人に会う約束をとりつけるのはなかなか大変です。
会う時間を調整しているうちにずるずると遅くなってしまうこともあるでしょう。
郵送であれば、早く確実に相手の手元に届けることができ、相手の時間をとらせずに済みます。
進学や就職、結婚などを機に地元を離れた友人やもともと遠方に住んでいる親戚など、内祝いを渡す相手が遠くに住んでいるというケースも多いでしょう。
その場合、時間をかけて会いにいくと、相手を恐縮させてしまう可能性があります。
郵送すれば相手に余計な気を使わせずに済み、スマートです。
また、配達時間を指定すると相手が希望する時間に合わせて届けられることもメリットでしょう。
荷物の到着予定時間がわかっていれば、相手もそのときだけ在宅して待つことができ、時間をロスすることがありません。
インターネットショップで内祝いを用意する場合、お店から直接贈りたい相手の自宅に手配してくれます。
購入した商品価格もわからないようにギフトとしてラッピングしてくれるので大変便利です。
品名についても、希望の表示にしてくれるお店もありますよ。
また贈りものを選ぶ際も、内祝いの人気ランキングや定番商品など、同じように内祝いを購入する人がどの品物を選んでいるかも分かるので、何を贈ればいいのかわからないという人は参考にしてみるのも良いでしょう。
店頭で購入する際は、品物に限りがありますが、内祝い専門の通販サイトなどでは、ジャンルも幅広く品揃えも豊富です。
500円のプチギフトから高級ブランドのタオルから、出産の内祝いの場合は赤ちゃんの名前を入れることができる「名入れ」スイーツなど、世界にひとつだけのオリジナル商品を購入できるのでおすすめです。
また贈る相手に好きな品物を選んでもらえるカタログギフトもたくさんの種類があるので、予算にピッタリの品物が見つかるでしょう。
また送料無料の品物もあるので、お得に内祝いの準備ができるのもメリットのひとつです。
内祝いを郵送するタイミングは?
お祝いをいただくシチュエーションは、結婚や出産、子どもの入園や入学など、人生の節目で訪れます。
お祝いをいただいたら、内祝いはできるだけ早く贈るのが鉄則です。
しかし、結婚後は新婚旅行や新居への入居などで時間がとれなかったり、出産後は新生児のお世話で余裕がなかったりして、すぐに対応することが難しい場合もあるでしょう。
それでは、どのくらいの期間内に贈れば失礼にならないでしょうか。
これは、お祝いの内容によって異なります。
それぞれのお祝いごとについて、内祝いを贈るタイミングをみていきましょう。
結婚内祝いは、お祝いをいただいたなかで結婚式に招かなかった人に贈ることが一般的です。
結婚式や披露宴に招いた人には引き出物を渡していますので、重ねて内祝いを贈る必要はありません。
内祝いを贈るタイミングは、結婚式の1カ月後です。
式よりも前にお祝いを渡されていたとしても、結婚式の日を基準に1カ月以内に贈れば問題ありません。
また、結婚式や披露宴を行っていないケースもあるでしょう。
その場合は、入籍の1カ月後が目安となります。
出産内祝いを贈るタイミングは、赤ちゃんの生後1カ月ごろです。
ただし、産後は母親の体調も万全でないことが多いうえ、赤ちゃんのお世話で忙しく、1カ月以内に贈れないこともあるでしょう。
その場合、遅くとも2カ月ごろまでには贈るようにします。
なお、生後1~2カ月を過ぎて、赤ちゃんが生まれたことを知った人からお祝いをいただくこともあります。
そのときは、お祝いをいただいてから1カ月以内を目安に内祝いを贈るようにしましょう。
子どもの入園や入学、進学の際に、親戚などからお祝いをいただくことも多いです。
入園や入学などのお祝いは子どもに対して贈られたもののため、内祝いは必要ないという意見もあります。
一方で、お祝いをいただいたのだから、きちんとお返しをすべきという考えの人もいるのです。
贈るかどうかは、住んでいる地域の風習に合わせたほうが無難でしょう。
内祝いを贈る場合の目安は、入学式後の1カ月以内です。
また、家を建てたときや引越ししたときに、親戚や友人などから新築祝いや引越し祝いをいただくこともよくあります。
内祝いは転居したときを基準に、1~2カ月以内に贈るようにしましょう。
病気やケガをして入院したときお見舞いに来てくれた人に、お礼と報告の意味をこめて贈るお返しが「快気祝い」です。
完治して全快したときに贈るものを「快気祝い」、退院はしたものの自宅療養や通院が必要なときに贈るものを「快気内祝い」と使い分けることもあります。
お返しを贈るタイミングは、完治して退院した場合は退院した日から10日~1カ月後が目安です。
自宅療養が続く場合は、起きられるようになってからで構いません。
郵送の場合はのしはどうすれば良い?
内祝いの品は、きれいな包装紙での包み方を気にすればそれで終わりではありません。
のしを貼ることが必要です。
のしとは、お祝いごとの贈答品に添える飾りのことです。
贈答品や祝儀袋の右上についている特徴的な形の飾りを指し、なかの細長い黄色い部分を熨斗鮑といいます。
この熨斗鮑は、もともとは干して乾燥させたアワビのことでした。
アワビは貴重な高級食材であるため、贈答品に添えていたことがのしの始まりとされています。
干しアワビが次第に簡略化されて、今のような飾りになったのです。
内祝いは、誕生日のプレゼントやお土産のようなカジュアルなギフトではありません。
日本の慣習に則った贈答品です。
そのため、のしをつけて贈るのが正式なマナーとなります。
相手と親しく気がおけない間柄であったとしても、のしは必ずつけるようにしましょう。
なお、今はのしの飾りを貼るのではなく、掛け紙にのしと水引が印刷された「のし紙」で贈答品を包むことが一般的です。
のし紙には、印刷された水引の色や向きが違うなどさまざまな種類があります。
たとえば、水引が紅白蝶結びであれば何度でも繰り返していいお祝いごとに使いますし、黒白結び切りなら弔事用です。
のしは贈る用途によって正しく使い分ける必要があります。
デパートやギフトショップで購入するなら、店員に用途を説明すれば適切なのし紙を選んでくれるでしょう。
インターネットショップを利用する場合は、のし紙がつけられるショップを選ぶことが大切です。
のし紙は無料でサービスしてくれるところもありますし、オプションで費用が発生する場合もありますので、注文する際は注意しましょう。
なお、のしには「内のし」と「外のし」の2種類があります。
内のしは贈り物に直接のしをかけてから包装紙でつつむことです。
贈答品を見ても、包装紙を剥ぐまでのしがかかっていることはわかりません。
外のしは贈り物を包む包装紙の上からのしをかけることです。
一見すればのしがかかっていることが分かります。
これは、どちらが丁寧である、礼を尽くしているといったことではなく、厳密な使い分けはありません。
ただし、デパートなどの実店舗でもインターネットショップでも、購入するときは内のしにするか外のしにするかを聞かれます。
内祝いを郵送するときは、配送中に傷がつかないように内のしを選ぶといいでしょう。
内祝いを郵送する際の注意点は?
内祝いを郵送するときには、いくつか気をつけるべきポイントがあります。
主に、次のような点が挙げられるでしょう。
・必ず挨拶状やメッセージカードをつける
・相手に確認をとる
・贈る相手が在宅している日時を指定して送る
・壊れ物や生ものは避ける
内祝いを郵送するときにうっかりしてしまいがちなのが、品物だけを用意して挨拶状やメッセージカードをつけ忘れることです。
内祝いは、もともとは「喜ばしいことがあったとき、福をおすそわけする意味で身内や近所の人に贈る」ものでした。
しかし、次第にこの意味が変わり、お祝いをいただいたお礼や感謝を伝えるために相手に贈るものとなっています。
つまり、内祝いのメインの役割はお礼や感謝の気持ちを相手に伝えることなのです。
そのため、気持ちが伝わる挨拶状や手紙、お礼状をつけず、品物だけを送りつけることはマナー違反になります。
必ず一言添えて贈るようにしましょう。
挨拶状は手書きにするとより感謝の気持ちが伝わりますので、好ましいです。
しかし、忙しかったり贈る相手が多かったりして、手書きの挨拶状を用意できない場合もあるでしょう。
添えることが大切ですので、手書きが無理なようであれば印刷したものでも構いません。
インターネットの通販を利用して内祝いを贈る場合は、メッセージカードが選べるようになっていることもあります。
結婚式の写真や生まれた赤ちゃんの写真を入れてオリジナルのメッセージカードを作成して、内祝いの品物とあわせて贈ると 特に出産の内祝いと一緒に写真が入ったメッセージカードを両親や祖父母などに贈ると、赤ちゃんの近況報告にもなるのでより一層喜ばれるでしょう。
贈る相手には、あらかじめメールや電話で連絡を取り、確認しておくことも大切です。
何も連絡せず、いきなり送りつけるといったことをしてはいけません。
先方には先方の事情があり、忙しくて在宅時間が限られることもあるでしょう。
相手の都合を配慮せずに一方的に郵送すると、相手が受けとれず再配達の手続きの手間をかけさせてしまうかもしれません。
そこで、事前に連絡して内祝いを贈るつもりであることを告げることが大切です。
受けとるのに都合がいい日時がいつかも確認しておきましょう。
郵送するときは、忘れずに相手の都合のいい日時を指定することが必要です。
なお、内祝いを郵送するときは、配達中に破損するのを避けるために薄焼きのお菓子やグラス・茶碗などの壊れ物を贈るのはやめましょう。
そのほか、相手が扱いに困るような大きな物を贈ったり傷みやすい生ものを贈ったりするのも避けるべきです。
また、郵送でも手渡しでも、あまりに高すぎる物や安すぎる物もやめましょう。
相場から大幅に外れた安い品物を贈るのは相手に対して失礼にあたります。
高すぎる品物を贈るのも受けとった相手に気を使わせてしまい、よくありません。
内祝いにかける金額の相場は、いただいたお祝いのおよそ3分の1から半額程度です。
海外へ内祝いを贈る際のポイント
お祝いをくれた相手が外国に住んでいるケースもあるでしょう。
内祝いを海外に贈る場合、品物を購入して自分で発送の手配することもできますが、海外発送を扱っているインターネット通販を利用するのが便利です。
ただし、海外発送を扱っているショップでも、ショップごとに対応している国は異なります。
事前によく確認することが大切です。
自分で海外に品物を送るには、EMS、国際小包、小型包装物などの方法があります。
EMSは数日で届き、配送状況の確認も可能です。
国際小包には航空便・SAL便・船便があります。
航空便は1週間程度で届きますが、料金が高めです。
SAL便は航空便よりも料金が安く、船便よりも早く1~3週間程度で届きます。
船便は到着までに1~3カ月とかなり時間がかかりますが、料金が安いです。
小型包装物は2kg以内の荷物を安く発送できる方法で、航空便・SAL便・船便があります。
これらのなかから自分に合った方法を選びましょう。
いずれの方法もすべて郵便局で手配可能です。
なお、基本的に、海外はどこの国であっても荷物の扱いが日本ほど丁寧ではありません。
自分で手配するときは、壊れたりしないように頑丈に梱包することが大切です。
上記は海外に物品を送る場合ですが、内祝いとして現金を送る場合もあるでしょう。
海外に現金を送付するなら、保険付きの書留にすることが必要です。
保険はオプションでつけられます。
ただし、送り先の国や地域によっては現金が禁制品となっていて送付できないことがありますので、発送の準備を始める前に調べておきましょう。
禁制品として扱っているかどうかは、郵便局の公式サイトで確認できます。
国内で現金を送付するときは、現金書留用の封筒を使うことが一般的です。
しかし、海外への送付は現金書留用の封筒でなくても構いません。
ただし、現金を封入しますので透けてみえない素材の封筒を使うほうがいいでしょう。
なぜなら、中身がわかると国によっては抜かれることがあるからです。
お金を封入したら、封じ目に印鑑を押すかサインをしておきましょう。
発送の手続きは郵便局で行います。
郵便ポストに投函しても送付されませんので、必ず郵便局に持ち込みましょう。
税金告知書などの書類に記入する必要があります。
書類は日本語ではなく英語で書きましょう。
現金を送付するときは、内容品は「Japanese Banknote」です。
なお、発送してからどのくらいの日数で到着するかは正確にはわかりません。
贈る相手には、そのことを伝えておきましょう。
郵送する際には贈る相手を思いやろう
内祝いを郵送するのは、相手に時間をとらせずに済む、遠方に住む相手でもスムーズに渡せるなどのメリットがあります。
事前に連絡して相手の都合がいい日時を聞き、その時間に到着するよう手配するなど、贈る相手を思いやった対処をすることが大切です。
親しい間柄の相手でも、のしはきちんとかける、挨拶状をつけるなど、基本的なマナーを守って郵送しましょう。