新築内祝いとは?
新築内祝いとは、一戸建てを建てた時や新築マンションを購入した際に頂いたお祝いに対して贈る品物のことです。
昔は、新しい住居のお披露目を兼ねて自宅にゲストを招いておもてなしをすることを「新築内祝い」とし、周りの人に幸せをおすそ分けする意味も込められているので、改めて品物を贈ることはありませんでしたが、今では「新築内祝い」という言葉はお祝いに対するお返しとして認識されています。
新築内祝いは必要?
先程も説明したとおり、新築内祝いは、新築のマイホームに招待して食事などでもてなすことで内祝いを兼ねているので、新築内祝いの品物を用意していなくても、マナー違反とはなりません。
新築内祝いが必要なケースは、遠方に住んでいてお披露目をすることができなかった人に対してです。
また、軽食やお菓子などで簡単に内祝いをした場合には、自宅に来てくれた人に手土産を渡す場合もあります。
他にも、新築祝いとして高額の贈り物を贈ってくれた人に対しても、新築の内祝いを贈るのが一般的なマナーとされています。
とはいっても新居のお披露目当日に予期せずお祝いを手渡されることもあるため、すぐに内祝いを渡せないこともあるでしょう。
このような場合には、後日改めて内祝いの品物を贈りましょう。
新築内祝いの基本的なマナー
新築内祝いを贈る場合には、知らず識らずのうちに失礼なことをしてしまわないためにも、。基本的なマナーを押さえて贈りましょう。
ここでは、新築内祝いを贈る前に押さえておきたい基本的なマナーについて解説します。
新築内祝いの相場は?
新築内祝いの相場はもらった品物の3分の1~半額程度といわれています。
新築祝いは、何かと入用な新生活スタートをサポートしてあげたい気持ちが込められていることも多く、このような相場となっています。
あまりに高額な品物をお返しすれば、相手に気を遣わせてしまいかえって迷惑を掛けてしまうこともあるので、上記の相場内でお返しをするようにしましょう。
具体的にいうと、食事会に招待した人への手土産としての内祝いは1000円程度が人気です。
また、手土産もしくは新築祝いの返礼として人気なのは3000円程度です。
親戚のおじさんやおばさん、上司など目上の人に対しては5000円程度の少し高級な品物が選ばれています。
高額の新築祝いに対しては1万円、3万円、5万円と段階的に価格が上がる傾向にあります。
両親や親しい親戚などからは新築祝いとして10万円以上の現金をいただくこともあるでしょう。
その場合には、お祝いの半額ではなく、3分の1~4分の1程度でお返しすると良いでしょう。
もともと新生活を応援する気持ちが込められており、「大切に使わせてもらいます」と感謝の気持ちを伝えるだけでもよい場合がほとんどです。
あまり高級な内祝いを贈ると、相手の気持ちに沿わないことになりかねません。
複数の友人から連名で新築祝いをもらったら、もらった品の金額の半額相当を人数で割り、それぞれにその金額の品物を内祝いとして贈るか、大入りのお菓子ギフトなどを全員に宛てて渡すとよいでしょう。
この場合は、相手が分けやすいように、個別包装された食べ物などを選びましょう。
連名の人数にもよりますが、マイホームで催すパーティに招待するのもひとつの方法です。
新築内祝いはいつ贈るの?
基本的に新築内祝いは、新築のお披露目のタイミングで渡します。
ただし、それより前に新築祝いをもらうケースもあります。
このようなときは、お礼状やお礼の電話を当日もしくは翌日までにするのがマナーです。
新築のお披露目に来ない人や呼ばない人なら、必要に応じて内祝いの品をあまり日を空けずに送りましょう。
新しい自宅に招いて食事会などを開く場合は、新居に住み始めてから1~2ヶ月程度を目安にしましょう。
引っ越しも完了して生活もだいぶ落ち着いたときにゲストを招いて新居を見てもらい、食事を振る舞うことでお祝いに対する感謝の気持ちを伝えましょう。
新築内祝いの贈り方は?
最近では新型コロナウイルスの影響もあり、お祝いや内祝いなどのフォーマルな贈りものを郵送で贈る人が増えています。
昔は手渡しで贈ることがマナーとされていましたが、手渡しで贈るとなると、直接会うか自宅に訪問しなければいけないので、今の時期には不向きな贈り方であると言えます。
郵送で贈る場合、直接お礼の言葉を伝えることが出来ないので、メッセージカードなどを添えて贈るとより丁寧でしょう。
また、突然自宅に内祝いの品物が届くことは避けたいですね。
相手も戸惑ってしまうかもしれません。
郵送する際は必ず事前に郵送する旨の連絡をしましょう。
新築内祝いにはのしは必要?
新築内祝いを贈る場合は、必ず熨斗(のし)を掛けて贈りましょう。
新築内祝いに掛ける熨斗は、紅白蝶結びの水引ののし紙を選びます。
蝶結びは何度でも結び直せることから、「おめでたいことが繰り返し訪れるように」という気持ちが込められており、何度でも起こっても喜ばしい用途に使用されます。
新築内祝いもその用途に該当することから、新築内祝いには紅白蝶結びを使用します。
水引の上部(のし上または表書き)には、「内祝」もしくは「新築内祝」と書きます。
ふりがなは基本的には省きます。
そして、水引の下側(のし下)には、世帯主のフルネームもしくは名字のみを書きます。
新築内祝いのタブーを理解しよう
新築内祝いを贈る場合、どんな品物が選ばれているか、避けたほうが良い品物はあるのかなどを事前に把握しておきましょう。
ここからは、新築内祝いについてのタブーを紹介します。
新築内祝いに贈ってはいけないものはあるの?
お祝い事に避けるほうが良い品物として、包丁・ナイフなどの刃物や日本茶や緑茶などのお茶ギフトがあります。
ナイフやハサミなど鋭利な刃物は「縁切り」を連想させます。
縁起がよいものではありませんので注意が必要です。
また、別れを連想させるハンカチも、お祝い事には不向きだという考え方もあります。
そして法事でよく使われる緑茶や日本茶もタブーとされています。
お祝い事には適しているとはいえないので注意しましょう。
ほかにも靴下、スリッパなどの履物は、足で踏みつけるイメージがあるのでこれらも内祝いには適さない品物です。
目上の人への内祝いでは失礼にあたることがあるので注意しましょう。
新築内祝いに贈りたい縁起のよいものは?
一般的にお祝いや内祝いには、鰹節や紅白があしらわれているような縁起物の品物を選ぶと良いでしょう。
新築内祝いの場合は、家や建築物に関するものを選ぶと良いでしょう。
例えば、家や建築物を入れ物に見立てて「何かを入れる物」や「火に強い」を連想させるキッチングッズも縁起が良いとされています。
「何かを入れる物」の場合は、例えばコーヒーカップやコップ、グラス、お皿などがあります。
「火に強い」ものであれば、お鍋もいいですね。
「家を焼かない」ということを連想させるやかんも縁起が良い品物として、昔から新築内祝いには人気の品物です。
こんな時どうする!?新築内祝いのギモン
家を建てることは、人生で早々あるものではありません。
新築のお祝いを頂いたらどうすればいいのか、慣れていない人がほとんどでしょう。
ここでは、新築内祝いをもらった時の気になる疑問をひとつずつ解決していきます。
新築に招待した時も内祝いは贈るべき?
冒頭でも説明したとおり、新築祝いを頂いた人を招いて食事会をひらいた場合は、改めて内祝いの品物を送る必要はありません。
新居をお披露目して食事を振る舞うことで、内祝いとしてお返しをしたことになります。
しかし、高額なお祝いを頂いた場合や、新居に招いた時にもお祝いを頂いた場合などは改めて品物を用意するとより丁寧な印象を与えるでしょう。
新居での食事会を予定していない場合は、もちろんお祝いを頂いた人へ内祝いの品物をお返ししなければいけません。
内祝いの慣習は地域性にも関係してくるので、事前に周りの人に確認することも大切です。
引越し内祝いとの違いは?
引っ越し内祝いとは、「一戸建てやマンションに転居したお祝いのお返し」として贈ります。
引越し祝いは新居ではない場合に贈られるお祝いなので、新築内祝いとは別のものです。
新築内祝いとは、新しく家を建てた場合にいただくお祝いのお返しなので、新築の一軒家を建てた場合は「新築内祝い」を贈りましょう。
新築ではない場合にお祝いをもらったら、「引っ越し内祝い」としてお返しするのが適切でしょう。
タブーを把握して失礼のない内祝いを贈ろう
一世一代のマイホーム。 新しい家での生活が素敵な日々になるように、新築祝いのお返しもしっかりとマナーを守ってお返しをしたいですよね。
縁起の良いものを内祝いに選び、ゲンを担ぐのもいいかもしれませんね。
家は人と人との心を繋いでくれる役割を果たしてくれます。
家族とのつながり、大切な人とのつながり。
新しい空間で新しい生活をスッキリとスタートさせられるように、タブーをしっかり把握して失礼のないようにお返しをしましょう。