出産や結婚内祝いなど高価なお祝いのお礼や、目上の人に対するお礼としては、内祝いでも高級なアイテムを贈ることが多いものです。そのとき、高級なお返しにはどのようなアイテムがあるのかを知りたい人もいるでしょう。この記事ではその疑問に答えるため、高級な内祝いで人気が高いものや、金額帯ごとにどのようなものが贈られることが多いかなどの内容を説明していきます。
高級な内祝いを選ぶメリットは?

高級な内祝いを選ぶメリット、1つ目は、高額のお祝いを贈ってくれた人にふさわしい内祝いを贈ることができる点です。自分が高額のお祝いをいただいたなら、内祝いもある程度高級な品物を選ぶ必要があります。2分の1~3分の1程度という相場があるため、まったく同じ金額でお礼をするわけではありません。しかし、もらったお祝いが高額であれば、その半分や3分の1であっても、自然に高級な内祝いを選ぶことになります。
2つ目は、目上の人にも安心して贈ることができる点です。目上の人に安価な内祝いを贈るのは失礼と受け取られる恐れがありますが、高級な内祝いであればそのような心配はありません。上に書いたような相場を守れば、高すぎるアイテムを選んで生意気に思われてしまうなどのリスクもないといえます。
3つ目は、相手に特別感を与えられるという点です。高級なアイテムを普段自ら購入する人は少ないため、日常触れているアイテムにはない特別な満足感を与えることができます。特に相手の好みなどに合わせたアイテムを選べば「自分のために時間をかけて選んでくれた」ということに対しても、特別な喜びを感じてもらいやすいでしょう。
高級な内祝いを選ぶ際の注意点は?

高級な内祝いを選ぶ時に注意することは、まずは高級すぎる内祝いを選ぶと相手の負担になる恐れがあることです。通常の内祝いは、もらった品物の半額から3分の1程度の金額が目安となります。
目安としては、3万円程度までは半返し、それを超える金額は3分の1程度が目安です。内祝いの金額はこの目安を超えないようにしましょう。
他には、内祝いは不要といった相手に対しては贈らないということもあります。簡素な内祝いであれば贈ってかまわないケースも多くあります。しかし、高級な内祝いは失礼になるケースもあるため注意が必要です。
そして最後は、アレルギーの有無を確認することです。この確認は主に食品や飲み物、ボディケア用品などで必要になります。
食品では特にアレルギーが起きやすい特定原材料7品目に注意が必要です。卵・乳・小麦などですが、これらは特にお菓子のギフトに多く含まれます。飲み物のアレルギーでは、乳と大豆がカフェラテなどに含まれやすいアレルゲンです。オレンジもアレルゲンで、ジュースやオレンジティーなどに含まれます。ボディケア用品では、小麦アレルギーが起きた石鹸もあるため、原材料に注意が必要です。
化粧品では典型的なアレルゲンはありませんが、何らかの成分が体に合わないこともあります。
これらのボディケア用品を贈るときは、できる限り相手がアレルギーを持っていないか、確認するのがいいでしょう。
人気のある高級な内祝いは?

人気が高い高級な内祝いでまず挙げられるのが、食べ物の中でも見た目が華やかなお菓子のセットです。チョコレートやマカロンなどは特に人気があります。他にも、高級な和菓子や慶事でも贈れるブランドのお茶のギフトもおすすめです。
チョコレート菓子には多くの種類がありますが、ギフトで特に人気の種類の1つがトリュフです。チョコレートフレークで包まれたラフな食感のもの、分厚いチョコレートでコーティングして宝石のように丸く仕上げたものなど、さまざまなものがあります。また、季節によってはチョコレートケーキも人気です。ガトーショコラやザッハトルテなどさまざまな種類があり、涼しい季節のギフトとして好まれています。
マカロンはホワイトデーのお返しにも人気があり、特にカラフルなお菓子で、商品によっては10を超えるフレーバーがあります。黒ごまやフランボワーズなどの珍しい味も含め、豊富な色と味のバリエーションを楽しめるのが魅力です。あえて色数を抑えたマカロンショコラなどもあり、チョコレートが好きな人への内祝いとして特に好まれます。
他にも、焼き菓子のセットが内祝いには人気です。特にフィナンシェやマドレーヌなどが好まれます。フィナンシェはアーモンドをメインとした長方形のお菓子です。抹茶や紅芋のような和風の味から、りんごやパイナップルなどのフルーツ味まで、さまざまな味を楽しめます。
マドレーヌは貝殻の形をしたお菓子で、コンビニのプレミアムスイーツとしても販売されているものです。特に身近な焼き菓子の1つなので、お菓子の好き嫌いが強い人にも喜ばれやすいでしょう。
味の種類もチョコや抹茶、マンゴーやピスタチオなど、さまざまなものが売られています。
高級感のあるジャムや紅茶のセットも人気ですよ。洋食が多い家庭では日常生活の消耗品であり、わずかながら家計のプラスになるメリットがあります。
また、毎日の生活でリッチなジャムや紅茶を口にできることは、相手の日々の生活に彩りを加えることにもなるでしょう。加えて、継続的に使うアイテムであるため、こちらの存在を意識してもらえる時間が増え、相手との距離を縮めやすくなるという点でも人気です。
その他にも、保存が利きやすいなどのメリットがあります。
ジャムについては、変わった味を好まない人もいるでしょう。そのような人向けには、定番の味で高級なものが内祝いとしてぴったりです。ストロベリーやママレードなどの味ですが、国内の有名ホテルや老舗の果実専門店などが、これらの高級セットを販売しています。
少し珍しい味ではマンゴーや金柑、キウイやパインアップルなども人気です。
また、牛乳がベースのミルクジャム、蜂蜜がベースのハニージャムなどのギフトもあります。
ミルクジャムの中でも小豆や黒豆、エスプレッソやかぼちゃなどの多様な種類があり、ジャム好きの人々の間で人気です。
紅茶セットの種類は、まずティーバッグと茶葉に分かれます。ティーバッグでなく茶葉のものでは、高級ギフトの選択肢がさらに多くなります。可愛らしい缶ケースに入ったもの、焼き菓子や蜂蜜がセットになったものなどがあります。ワインのようにおしゃれなボトルで楽しむアイスティーや、ティーポットがセットになったアイテムなども人気です。
その他、妊娠中や授乳中の人へのギフトとして、ノンカフェインの紅茶もあります。
選択に迷ったら、ティーブックを選ぶのもいいでしょう。これは紅茶のカタログギフトのことで、受け取った人がカタログの中から好きな紅茶を選べます。コーヒーが好きな人にはドリップコーヒーとのセットなど、紅茶のギフトの選択肢は豊富です。紅茶や洋菓子が好きな人への内祝いとしては、特に喜ばれやすいアイテムといえます。
カタログギフトなら高級な内祝いも贈りやすい

カタログギフトは、高級な内祝いとして贈りやすいというメリットがあります。まず、価格帯が広いため高級な内祝いとしても贈りやすいことです。カタログギフトは「○○円コース」と、商品の価格帯をカタログごとに統一するパターンが多く見られます。その金額も2000円台などの安いものから、10万円台などの高価なものまで多様です。同じカタログのシリーズの中でも、価格帯が細かく設定されているため、内祝いの相場に合った金額のものを選びやすくなっています。5万円以上の高額なカタログギフトになると、その中から好きなアイテムを2つ選べるというものも見られます。
半分の値段のカタログを2回贈るのと同じ効果があるわけですが、このように金額面の調整をしやすいことがカタログギフトの特徴です。
ほかには、メリットは、ラインナップが豊富であることです。定番の総合型のカタログでは、食材や調理器具、アクセサリーなどさまざまなアイテムが揃っています。また、カタログのジャンル自体も豊富で、グルメや和風などギフトのテーマを統一したものを選べるのも魅力です。
相手が好むジャンルはわかっているものの、どの商品を好むかまではわからないというときに、このようなテーマ別のカタログを選ぶといいでしょう。中には旅行のパッケージなどを選べる体験型のカタログもあり、旅行好きな人へのギフトとして好まれています。
また、どの年齢層の人にも喜んでもらいやすいことです。特に自分と違う世代の人に内祝いを贈る場合、特定の商品では好みがズレてしまうことがあります。しかし、カタログギフトならその心配もありません。高級なカタログは特に魅力的な商品が多く、相手の好みに一致するものが、高い確率で見つかるといえるでしょう。
金額別の高級な内祝いを紹介!

高級な内祝いでは実際にどのようなアイテムが贈られているのか、気になる人もいるでしょう。ここでは、それぞれの価格帯におけるアイテムのクオリティをイメージできるよう、実際に販売されている商品の例を紹介します。
1万円~3万円
1~3万円程度の価格帯では、上質なタオルや煮魚とうなぎのセットや高級肉などを選ぶことが可能です。高級肉は松阪牛のすき焼き用やしゃぶしゃぶ用の肉を500g、神戸ビーフのすき焼き用肩肉を400gなどの例があります。その他、鋳物ホーロー鍋やダストボックスなどのアイテムも選択可能です。
カタログギフトから選ぶ場合、ペアのコーヒーカップやスクエアプレート、アウトドア系の腕時計や牛革ショルダーバッグなどがあります。体験型のカタログギフトでは、温泉旅館の入浴回数券やエステサロンの施術チケット、イタリアンレストランのランチビュッフェなども人気です。
3万円~5万円
3~5万円程度の価格帯では、高級食器や高級寝具などが見られます。高級食器では、グロテスク文様のペアティーカップなどがあります。グロテスク文様とは、アラビア文化に影響を受けた連続模様の1種で、ルネサンス期の画家であるラファエロなどが用いた図柄です。高級寝具では、シルク混綿の毛布セットやエアーマットなどがあります。その他にも、超音波加湿器や圧力鍋、ベビー組ふとんなどのさまざまなアイテムを選ぶことが可能です。カタログギフトから選ぶ場合、有田焼のグラスや北海道産の生ずわいがに、ハイセンスなボストンバッグやエクササイズ器具などがあります。チャリティー型のカタログギフトでは、世界の子どもたちを支援する活動や、臓器移植のネットワークなどへの寄付も可能です。
5万円~7万円
5~7万円程度の価格帯では、ボヘミア・ガラスによる高級フラワーベース、江戸切子の高級花瓶などが挙げられます。ボヘミア・ガラスはヨーロッパのボヘミア地方で発達した装飾ガラスで、レースのように繊細な模様を入れるのが特徴です。フラワーベースは花瓶のことで、5万円以上の価格帯のものは、ハイレベルなフラワーアレンジメントなどに用いられます。
江戸切子は江戸時代後期から続く伝統工芸で、ガラスに幾何学的な文様を彫り込む加工方法で、これによる花瓶も極めて格調の高いものです。このような高級品の他、カシミヤ毛布や羽毛掛け布団のセットなどの高級寝具もあります。カタログギフトの中では、甲州織の傘や九谷焼の茶器、おしゃれなテーブルウェアやオフィスチェアなどを選択可能です。体験型のギフトでは交響楽団のコンサートチケット、アイスフラワー制作のレッスンチケットなどが見られます。
7万円~10万円
7~10万円程度の価格帯では、個別のアイテムではなくカタログギフトを贈ることが多くなります。
理由は、ギフトが相手の好みに合わなかった場合のロスが大きいためです。受け取る側も、せっかく高級品を買ってもらったのに口に合わない、全然使わないというのでは申し訳ない気持ちになることが多いでしょう。
そのような失敗がないよう、この金額帯では特にカタログギフトの人気が増すのです。
この金額帯のカタログでは「2品選べる」というパターンが多く見られます。たとえば10万円のカタログなら、5万円前後のアイテムを2つ選べるという仕組みです。たとえば高級旅館のペア宿泊、ヨーロッパ磁器のペアティーカップ、スタイリッシュな折りたたみ自転車などを選べます。食品では天然とらふぐの刺身とふぐちりのセット、本まぐろとめばちまぐろの詰め合わせなどを選択可能です。
相手が喜ぶ高級な内祝いを選ぼう!

高級な内祝いを贈ることにはさまざまなメリットがあり、相手に喜んでもらえることが多いものです。記事の中で紹介した注意点を意識しながら選べば、失敗することも少ないといえるでしょう。
個別のアイテムを選ぶことに迷ったらカタログギフトを選ぶ手もあるため、ギフトの選択で過剰に悩む必要はありません。贈る相手が喜ぶ顔を想像しながら、相手にとってもっとも良いと思えるギフトを選ぶようにしましょう。