社会人の仲間入りを果たしたことを祝福して贈られる就職祝い。就職が決まったら、親しい友人や身内から就職のお祝いを頂くことがあるでしょう。就職祝いを頂いたらどうすればいいのか、お返しは必要なのか。初めてのことであれば尚更悩むこともあるかもしれませんね。この記事では、お返しをする時に大切な“熨斗(のし)”について解説していきます。
最終更新日:2024年10月21日
就職のお祝いに対してお返しは必要?
日本では、結婚祝いや出産祝いなどのお祝いを頂いたら「内祝い」としてお返しをする慣習があります。
しかし、一般的に就職祝いへの内祝いは必要ないとされています。就職祝いに限らず、入学祝いなどのお祝いも同様です。それは「子供の成長に伴ったお祝いへのお返しは不要」とされているからです。
また就職祝いはこれからの新生活に役立てて欲しいという意味もあるので、お返しは不要とされています。
しかし、それでも「高額なお祝いをもらったし、頂きっぱなしは申し訳ない」と思う場合は、“内祝い”という名目ではなく、お祝いをくれた人への“お礼”として感謝の気持ちを贈ると良いでしょう。
就職内祝いを贈る時に押さえておくべきこと
就職のお祝いを頂いたら贈る就職内祝い。
ここでは、内祝いを贈る前に押さえておきたい基本的なルールを紹介します。
贈る時期は?
就職のお祝いへのお返しを贈るベストなタイミングは、初任給や初めてのボーナスを頂いたときです。
一般的にお祝いを頂きお返しをする場合は、1ヶ月以内にお返しをするのがマナーとされていますが、収入のない時期にお金をかけてお返しをしてしまうと、相手に気を遣わせてしまう場合もあるので注意しましょう。
新生活を応援してくれた人へ「初めてのお給料で買いました」という報告を兼ねて贈ることも出来るので、お給料を頂いた時期に贈ると良いでしょう。
金額相場は?
就職内祝いの一般的な相場は、もらった金額の3分の1とされています。
就職内祝いは、本来であれば贈らなくてもよいギフトなので、自分自身で無理のない範囲で気持ちが伝わる品物を選ぶと良いでしょう。
就職内祝いに掛ける熨斗の種類は?
就職内祝いとして品物を贈る場合には、必ずのし紙をかけて贈りましょう。
熨斗には、さまざまな種類があります。
紅白の水引のもの以外にも、弔事に使われる黒と白の水引が描かれた熨斗など。
就職内祝いには、紅白の蝶結びの水引が描かれた熨斗を使用します。
紅白の水引には、蝶結びの他にも“結びきり”と呼ばれる水引がありますが、これは“一度切りの出来事”の時に使用される熨斗なので、今回の就職内祝いには当てはまりません。
具体的に説明すると、婚礼関係や快気関係などに使用される熨斗なので覚えておきましょう。
表書きの書き方を把握しておこう
熨斗を掛ける際に大切な表書き。
ここでは、就職のお祝いのお返しに使用する熨斗の表書きの書き方について解説していきます。
のし上には「御礼」と書こう
水引より上をのし上と呼びます。 就職内祝いののし上には、“御礼”と書くのが好ましいでしょう。
“就職内祝”と書いて渡しても間違いではありませんが、本来贈らなくても良いギフトであることと、本人が返すべきものなので、のし上には“御礼”と書いて渡すのが良いでしょう。
のし下には自分自身の名前を書こう
のし下には、自分自身の名前を書きましょう。
フルネームで書くとより丁寧でいいですね。
両親が代理で贈る場合でも、のし下には就職祝いを頂いた本人の名前を書くのがマナーです。
就職内祝いにはどんな品物が喜ばれる?
就職内祝いには、お菓子のギフトが人気です。お菓子のギフトだと、相手に気を遣わせることなく気軽にプレゼント出来ることが人気の理由です。就職内祝いは本来は贈らなくても良いとされているギフトなので、詰め合わせ内容によっては相手に気を遣わせることなく受け取ってもらえるのでお菓子のギフトはおすすめです。家族の連名でお祝いをいただいた場合など、シェアできるように個包装されたお菓子を贈るのもおすすめです。他にも、就職内祝いにはコーヒーや紅茶のギフトなどの家族で楽しんでもらえる食べ物のギフトを選ぶと良いでしょう。
「頑張れ」に応える「ありがとう」のメッセージを贈ろう
普段から会える距離にいる人にはもちろんのこと、遠方に住んでいてなかなか会えない祖父母や親戚の人に、手紙やメッセージカードなどで感謝の気持ちとともに「これからもがんばります」の言葉を贈りましょう。
楽天市場などの大手通販サイトで内祝いを購入すると、こちらから写真のデータを送るだけでおしゃれな写真入りメッセージカードを作成してくれるお店や、専用サイトにアクセスすれば、自分で自由にオリジナルのメッセージカードを作成できるお店もあります。
入学式や入園式での自分の写真と、贈りたい人への感謝の気持ちを書いた文章で、素敵なメッセージカードを作成できますよ。
お返し専用の定型文やテンプレートを用意してくれているところもありますが、自分の言葉でありがとうを伝えたいですね。
立派になった姿を見てもらおう
働く場所が決まって新社会人の一歩を踏み出す応援をしてくれた人には、感謝の気持ちを伝えましょう。
これまではお祝いをもらっても親が返してくれていたかもしれません。
しかしこれからは社会人です。
初任給で、自分自身でしっかりと伝えたいですね。
ちょっとした品物を贈る場合には、基本的なマナーを把握して大人になった自分を見てもらいましょう。